「これまでの私が“取ってない行動”を“全部する”」

インタビュアー:現在地を自覚された後、鈴木さんはどういった行動をされましたか?

鈴木実歩:これまでの私が“取ってない行動”を“全部する”っていうふうにしたの。誕生日の時も、これまでの私だったら女友達を呼んで元カレの悪口を言って(笑)、美味しいもの食べて、わいわいするって過ごしていたと思うんだけど。それじゃ今までと同じだから、有給を取ってトークショーを聞きに台湾に行った。

インタビュアー:それまではそういう行動はされなかったですか?

鈴木実歩:一回もした事ないし、セミナーも行った事がなかった。 当時の私にとっては、本当にそれまでと違う選択だった。
今までと同じ選択をしたら同じ未来がくると思っていたから、今までの自分とは対極の選択をする必要があるじゃない?私もそこで自分の誕生日を、今までのようにお友達と過ごす事を辞めて、海外に学びに行った。今までの私とは違う小さな選択を取りはじめたことで、舵を切ったと思う。

「ステップ2は“ミッションを決める”」

利隆屋あやの:今のお話のように自覚するところが出来たら、次はステップ2の“ミッションを決める”に入ります。私を例にお話しますと、20代の時に 300回くらいCA受験をし続けてきたという経験があります。なぜCAの試験をそんなに落ちたか、後になって考えたら、目標が“自分の夢だけ”になっていたのです。

自分が認められたいからとか、ちやほやされたいからという思いしかなくて、そのように自分の夢だけだと叶わないと実感しました。
実歩さんから学ばせていただいたのですが、協力してくれる人がいないと自己実現や目標達成って出来ないと思っていて、その人達を巻き込むためには自分の作りたい世界のイメージを作って、この世界に入って来ない?って言えるようなミッションを作ることが凄く大事だと思っています。

鈴木実歩:現在地の後にミッションを作る。それは自分だけじゃなくて、周りの人達にとっても魅せれる世界になるね。あやのさんは、CAの試験を受けている時、想像していた?こういう生活をしたいとか、CAになって飛行機に乗ってユニフォームを着て仕事をしている様子だったりとか、皆に愛される自分になっている様子だったりとか。

利隆屋あやの:最初は想像出来なかったです。本当になれるのかなっていう不安の方が強すぎて。なりたいけど、でも遠すぎるんじゃないかとか…。無理矢理イメージするのですが、あまりパッとこないのです。客室乗務員の制服の写真に自分の顔写真を貼ったりもしたいのですが 、あまり効果がなくて。

鈴木実歩:なんで?府に落ちて無かったから?

利隆屋あやの:府に落ちて無かったのもありますし、CAになりたい理由が、ちやほやされたいとかモテたいとかで。私の人生の中でCAになる事が絶対に外せない、変な目的意識というか固執があったので、その当時は、CAになった後のことをあんまりイメージした事がなくって。結局29歳でANAの最終試験に落ち、CAになることを、結婚して出産したことで1回諦めました。ですが、ある夜子供たちに夢は叶うよってふと教えたいと思って。

鈴木実歩:出産を機に目的が変わったんだ。自分のモテたい欲から、子供に夢は叶う事を伝えたいに。

利隆屋あやの:はい。自分だけの欲望から解放されました。まさにミッションが生まれた瞬間です。

鈴木実歩:うんうん。子供たちに誇れる素敵な自分になりたいって変わったんだよね。

利隆屋あやの:そうです。それと、ママでもCAになれる!自分の夢はママになっても諦めなくても大丈夫だよ!ということも伝えたいと思うようになって。そうやって思えるようになってから、CAになった姿をやっとイメージできるようになりました。

鈴木実歩:自分の子供だけじゃなくって、ママでもCAになれるって証明することで、同じママさんに勇気を与えられるとか、イメージできるようになったんだね。

利隆屋あやの:はい。初めてミッションが自分のものになったって感じました。

鈴木実歩:その人がその人らしく生きると全てのことが良くなるじゃない?パートナーシップもそうだしお客様との関係性もそうだし。世の中にいい事しているって感じだよね、生きているだけで。それがミッションに生きることだと思う。ミッションを生きてないと自分自身も幸せに出来ないよね。

利隆屋あやの:その事を実歩さんに教えてもらいました。自分の使命を生きるっていう事がどれくらい大事なのか。自分にとってもだし家族や周りの方にとっても。

鈴木実歩:生かされている感じになってくる。自分の毎月の生活とか毎月のお給料とかそれ考えたら別に今のままでも十分だけど、自分がやっていく事に対して世界や、自分自身の周りに与えていける事とか、その影響値を考えるともう止められないというか。自分の生活の為だけじゃなくて。使命を生きている感じになってくるよね。
同じ1日を生きていながら、常に心の中に怒りとか 、なんで私がこんな目にって思いながら過ごす時間と、生きて何かしているだけで周りに感謝されて、やればやるほどエネルギーがもらえて。そうやって生きれるようになると、人生が全く変わるよね。

利隆屋あやの:自分がなんらかの形で世界に影響を与えているとか、自分のありたいところに向かっているっていう実感が凄くあって。生きるって楽しいって思えるんです。

鈴木実歩:すごく変わったね。自分の性格って変える事が出来るということだね。性格って 変えられないって思いがちだけど、癖みたいなものだから。

利隆屋あやの:思考や習慣の癖ですね。

鈴木実歩:そうそう。それって変えられるじゃない?変えるきっかけがあったら本当に人って生まれ変わると思っていて。私はこういう人間だからとか、怒りっぽいとか飽きっぽいとか勇気がないとか。それってただ思いこんでいる今までの思考の癖であって、本当はいつでも手放す事も出来るし、変わる事も出来る。目指すミッションがあればなおさらね。

「環境を先取りして整えよう」

利隆屋あやの:続いて、ステップ3は“環境を整える”です。ミッションを決めたら、それに向かって行動し始めます。でも、例えばママさんだったらママだから忙しいっていうのもあるし、結婚していたらパートナーが反対するかもしれないという不安もある。シングルでもご両親やお友達からどう思われるかなって不安になることもある。

そういったことを自分で排除できるように環境を整える。私みたいに起業塾に入らせていただくのもいいと思ますし、勉強する場を借りるとか職場を変えるとか、やり方って色々あると思うんですけど。

鈴木実歩:私はターニングポイントである30歳の誕生日の後に、会社に行きながらシェアオフィスを借りたの。今までは会社と自分の家を行き来していたんだけど、オフィスを借りてから、仕事帰りにそこに行って、自分のPCを開いて。その環境を作ってからイメージが劇的に変わって。シェアオフィスには、ノマド的に仕事している人がいて、その環境の中にいる自分を体感できるようになった。
月3万でもレンタルスペースを借りて、そこに行く時間を作る事ことによる、将来的なリターンの大きさを考えたら、カフェとか行くんじゃなくてそういう場所をちゃんと借りたほうがいいと私は思う。

利隆屋あやの:最初は経費かけたくないからどうしても家でやりがちじゃないですか。それをノマド的な生活が知りたいと思ってレンタルオフィスをお借りになったんですか?

鈴木実歩:知りたいというよりも、その環境に身をおきたかった。表面的に何かをイメージするよりも体感するのが絶対に一番よくて。3万円くらいの投資って、ワンピース1枚2枚とか…ショッピングやめたら出来るわけじゃない?あと会社員の時から平日に有給を取って、その日は朝から自分が起業したらこうしたいっていう一日を過ごしたりして。朝からホテルのラウンジにいってお茶を飲むだけで、気持ちが変わった。

インタビュアー:今の仕事をされるって決める前ですよね?

鈴木実歩:何も決めていなかった。コーチングも知らなかったから。

インタビュアー:自分で何をするか決める前から、環境を整えていかれたんですね。

鈴木実歩:例えば、平日に旅行いけるようになりたいと思うなら、2、3日でも有給取って旅行に行けばいい。10万円の靴を買いたいと思ったら買えばいい。

利隆屋あやの:そうですよね。お金が無いとかいろいろ言い訳を作ってしまって、やらなかったりするのですよね。

鈴木実歩:そうだよね。例えばルブタンとかの靴とか、10万なんてとても買えないって思ったりするかもしれないけれど、でも10万って、本当に買えないわけじゃないじゃない?だからそれを先延ばしにするのではなくて、買ってしまって、体感してしまう。そうしたらそこに現実を合わせていくしかないじゃない。10万の靴履いたらそういう自分に現実を合わせるしかないし、平日にホテルのラウンジにいたら、そこのイメージに自分を合わせていくしかなくなる。最初に先取りして現実を追いつかせていくのがいいんじゃないかな。

利隆屋あやの:凄くわかります。実歩さんが月に1度旅行をしているのをSNSで拝見した時に、何をやったらその世界に行けるのかなと思いました。そこから4ヶ月後くらいに起業が安定してきて、月1旅行とかもやり始めて。先取りしています。

鈴木実歩:そうそう、やっちゃう。こうなったらやろうって制限している事って、実際は“今”出来る事が多いからね。